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観光客誘致に積極策打ち出すルーマニア

Travel Journal週刊 世界遺産 2001年1月号

 全世界が固唾を飲んで見守ったあの民主革命から11年の時が過ぎ、着実に近代化への道を歩むルーマニア。 現地の旅行業界は、国営1社だけだった旅行会社が100を超えるまでに成長、大手ホテルチェーンも進出するなど 、各社積極的な営業展開を図っている。  このほど日本の旅行会社が参加する、政府観光局主催の初の視察ツアーに同行、日本人観光客誘致にかける ルーマニア旅行業界の熱い思いを肌で感じる機会に恵まれた。観光地ルーマニアの魅力と今後の可能性を、 現地取材を通じてレポートする。

現地旅行業者の動き活発化日本人旅行者数も2.4倍の伸び

 街を貫く巨大な幹線道路、米国の国防総省ペンタゴンに次ぐ規模を誇る「国民の館」、 周囲に立ち並ぶ高層建造物群、これらは皆、あの故チャウシェスク大統領がルーマニアに残した遺産だ。 1989年、大統領夫妻の銃殺シーンがテレビで放映されたため、日本人の記憶にも強烈に残るチャウシェスク の独裁政権が倒れてから、すでに11年が経過した。今、民主主義のもと着実に近代化を進めるルーマニアは 外国人観光客誘致に積極的な動きを見せている。

 ルーマニアを訪れる外国人旅行者数は、98年には年間483万1000人Oレーマニア観光庁データ)を数え、 国別に見ると近隣国のハンガリー(82万9000人)、ブルガリア(60万3000人)、トルコ(26ガ2000人) ドイツ(17ガ8000人)からの来訪者が大半を占める。 日本からは同年データで8000人と、まだまだ少数派にすぎないが、91年にはたった3300人だったことを考 えると2.4倍の伸びを示しており、これからが楽しみなデステイネーションと言える。

 ブカレスト市内には、インターコンチネンタルをはじめ、ソフイテル、パレス・ヒルトンなど設備の整ったホテルが 揃い、2000年11月にはマリオット・グランドもオープン、インフラ整備は着々と進んでいる。

29の世界遺産、素朴で温かい人々。地方周遊で触れる個性的な観光素材

 具体的な観光素材という点からルーマニアを見てみると,この国の本当の魅力は地方にあると言っても 過言ではない。 首都ブカレストは,都市機能もある程度充実しており,国民の館,革命広場, 農村博物館などの見どころもある。だが,かつでバルカンのパリ”と呼ばれた時代の中世の建物は すべて破壊されてしまっているため,他の東欧諸国を知り尽くした日本の熟年層が満足できるような素材に乏しい。

 その点,バスでの移動距離は長くなるが,地方ごとに趣を異にする建物や村の家々を訪ねる 地方巡りは,日本人の旅心をきっと満足させることだろう。また,ルーマニアは世界遺産の宝庫でもある。 2000年末現在,29ヵ所が登録されており,旧市街や素朴な木の教会,外壁のフレスコ画が美しい 修道院など,興味深い素材にあふれている。

 ルーマニアの国は,その歴史的背景により,地方ごとに様々な顔を持つ。各地方別の主な観光素材を 簡単に紹介しておこう。

●ワラキア平原地方

 首都ブカレストのほか,ブカレストから北西に車で2時間ほどの所にあるシナィアには、シナイア僧院、 ペレシュ城、ペリショール城などの見どころがある。

●トランシルヴァニア地方

 ドラキュラ城のモデルとなったプラン城、ドイツ人商人によって造られた都市ブラショフ、シビウ、 世界遺産に登録されている古都シギショアラや要塞都市ビエルタンなど、中世の面影を残す趣深い 観光素材が点在する。ここでは、ブラショフ、トゥルグムレシュ等に滞在し、ゆっくりと旧市街散策を。

●マラムレシュ地方

 ルーマニアの北に位置するこの地方では、どこか懐かしささえ感じられる農村風景と、素朴で温かな 人々のホスピタリテイーに触れてみたい。名物のプラムの蒸留酒ツィカで歓迎を受けたり、この地方 独特の彫刻が施された木の門を見学したり、また事前のアレンジで一般家庭での家庭料理の昼食、 ホームスティなども可能だ。
 注目素材としては、ボグダンヴォーダ、ロザブレア、イエウドの木造教会(いずれも世界遺産)、 サプンツァの「陽気な墓」などが挙げられる。

●ブゴヴィナ地方

 15~16世紀,モルドヴァ公国の黄全期に建てられたモルドヴイツァ、スチェヴイツァ、フモール、 ヴォロネツ、アルボーレの5つの修道院(スチェヴイツァ以外はすべて世界遺産)は必見。外壁に 描かれた美しいフレスコ画は、聖書に題材を取ったもののほか、オスマントルコとの戦闘を彷彿 させる場面などで、特に「ヴォロネツの青」と呼ばれる鮮やかな青は有名。

●モルドヴァ地方

 モルドヴァ公国の首都として栄え、現在も文化拠点となっているヤシの観光がメイン。 17世紀のモルドヴァ皇太子邸を改装した文化宮殿内の4つの博物館見学、 国立劇場でのオペラ鑑賞などを組み入れたい。

●ドブロジャ地方

 黒海に面したこの地方では、ボートによるドナウデルタでの動物観察が楽しめる。 世界遺産に登録されている58万haにも及ぶドナウデルタでは、 300種の鳥類をはじめ5000種ともいわれる動植物が見られ、夏場は釣りやキャンプ地としても人気が高い。

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