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教会、修道院、要塞教会

15世紀〜18世紀には、ワラキアとモルダヴィアの修道院は、支配者、高官、または高等教会員によって、一般に建てられ、資金を供給され、維持されました。修道院は、学校、訓練センター、図書館、印刷施設としての機能が附属する芸術と文化の中心となりました。彼らが所有していた広大な土地、森林、ブドウ園、湖沼などの貴重な資産と、支配者、土地所有者、または裕福な信者による寄付によって修道院は発展しました。
ルーマニアの修道院のほとんどは丁寧に保護されており、中でもモルダヴィアとワラキアは、おそらく国で最も保存されている文化的な場所です。

ルーマニアの修道院の保存状態が良い理由の一つはやはり修道院が重要視されてきたことですが、 別の理由は歴史的な性質によるものです。ルーマニアは、ヨーロッパとアジアの合流地に地理的に配置されていました。ハプスブルク、オスマン帝国、ロシア人の3つの帝国に豊かな土地を狙われ、戦いながらその後何世紀にもわたって外国の侵略(主にトルコ人)に襲われました。中世には、ワラキアとモルダビアはオスマン帝国の大虐殺の下にありました。各国は自国の内政を自由に扱うことができましたが、オスマン帝国には毎年敬意を払わなければなりませんでした。モルダヴィアのスティーブン大王もしくはウォラキアのマテイ・バサラブの支配下にあった修道院の多くは、ルーマニアの王子たちによって考案された教会であり、オスマン帝国の抑留を回避してきました。数多くの修道院や教会は、ルーマニア人の約束に元づいて戦争時には安全でほとんど被害の受けないカルパチア人やサブカルパティア人の近くの場所に自分や貴重な財産を隠すこともありました。修道院に保管されている芸術と歴史的な財宝は、困難かつ不安定な時代にルーマニアの歴史と文化を保存し、保存する必要がある生きた証拠です。同様に、キリスト教の信仰を通して自分のアイデンティティを保つことを願っているルーマニア人は、安定と安全を、全国的に集められた多数の教会や修道院に求められてきました。

ルーマニアの宗教的建造物が大切に保存され、博物館、考古学的遺跡、記念碑のような他のルーマニアの文化的観光スポットよりも多くのパンフレット、はがきなどに掲載されているということは、それだけルーマニア人にとって大切なものであることを裏付ける理由の一つです。
しかし、実際にルーマニアの遺産観光の大部分を占めている宗教施設に関する議論が何であれ、幸いにも時間の経過と歴史の悪を免れてきた修道院は正教会の意義をこえて、ルーマニアの精神的な生活、芸術的な富や言い伝えなどの正確な記述を残しながら今日に至ります。

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